テラダ・フユヒコ




昭和初期、軍備拡張に乗り出そうとしていた社会情勢の中。
慎ましく情感豊かに、日々の暮らしの中から世の中の真理を捜し求めていた。

物理学者・寺田寅彦と彼を取り巻く家族をモデルにした物語。

旅行に出かけたはずの寺田冬彦とその妻りんが、なぜか旅行を取り止めて帰宅したところから、物語は、始まる。

とても、面白かったです。なんとも言えない雰囲気。
昔の日本の家の雰囲気が、とてもファンタスティックに思えます。

なんだか現代の雰囲気に思えました。タイムスリップした感じではなく、まさに、現代社会の話に感じました。
でも、昭和初期なんですよね〜。

お父さんが、絶対の一番。ちょっと、強きのお母さん。現代的に生き様とする娘。優秀な息子。
まさに、昭和初期がそこにありました。言葉使いも、美しい。

?お母さんが、歌舞伎座によく出かけるのだが、セリフから、当時の最先端の流行などが感じ取れる。父は怖い存在でも、奥さんを気遣うシーンや弱気をみせるが人前では決して見せない姿など昭和初期の様子が、とてもよく伝わってくる。ストーリー自体はとてもコミカルでした。

皆がドタバタして、今の時代の様なドライか家族関係などなく、皆が気を使いあっているからこそ起きてしまった「誤解」や珍事件がわらえる。

とても、おもしろい舞台でした。

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