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 東林院(とうりんいん)第1番札所 霊山寺の奥の院

 奈良時代の天平5年(733年)に行基によって建立されたと伝えられている。
かつては、薬王寺・太龍寺・鶴林寺・隆禅寺・神應寺・瑞川院・荘厳院と並ぶ阿波国八門首の一寺院に数えられ、末寺16ヶ寺を持つ大寺であった。

 平安時代前期の大同3 - 4年(808年 - 809年)に空海が訪れ、住民に真言の教えを伝えるとともに農業振興を奨励。弘法大師自ら鍬を取り米・麦の種を蒔き、災害の調伏を行ったと伝えられている。

 これにより当寺院は「種蒔弘法大師」と称されるようになった。

 御本尊は種蒔大使。

 重要文化財・木造弥勒菩薩坐。

本尊真言・なむだいしへんじょうこんごう 

御詠歌・種蒔きし 稲穂みのりて 栄えゆく 大師の恵み 仰げもろびと
 愛染院(あいぜんいん)第3番札所 金泉寺奥の院

 平安時代前期の弘仁7年(816年)四国を巡錫中の弘法大師(空海)がこの地に霊気を感じた。そこでみずから不動明王を刻み、ここに安置したのが始まりと言われている。

 この廟に参詣すると腰から下の病が治癒するとの信仰を集めるようになった。治癒した信者は当院に草鞋を奉納する習わし。

 御本尊不動明王。

 納経の墨書は刷毛喜梵字といわれるもので、全国的にも珍しい。

 不動明王の座像というのは珍しく、日本全国に三体しかない。

 大師お手植えと伝えられる「ナンジャモンジャ」の木がある。


本尊真言・のうまくさんまんだばざらだんせんだまかろしゃだ
そわたやうんたらたかんまん

御詠歌・まつが枝に 御ひかり照らす 金鶏の 佛を頼め たすけまします
 羅漢(らかん)堂(五百羅漢・ごひゃくらかん)第5番札所 地蔵寺奥の院

 木造の羅漢は全国でも珍しい。

 安永4年(1775年)に実聞・実名という兄弟の僧によって創建された。
高さ4丈の釈尊を中心に回廊にほぼ等身大の五百羅漢が安置され地元では「羅漢さん」の名で親しまれている。

 御本尊は釈迦如来。

 1915年(大正4年)の火災で焼失し、その後1922年(大正11年)に再建したのが現在の堂で、3度目の復興。

 羅漢さんは、お釈迦さまの弟子で、仏陀の教えを正しく伝え守る修行僧を、羅漢あるいは阿羅漢と呼び、まだ菩薩まで達していない人。


本尊真言・のうまくさんまんだぼだなんばく
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