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五十五番札所 南光坊

南光坊(なんこうぼう)

 大宝3年、文武天皇の勅をうけて大山積明神を大三島に勧請し、大山祇神社を建てた際に、法楽所として24坊の別当寺を建立したことが創始。
後に、弘法大師が法楽をあげて修法され、霊場に定めた。

 長宗我部元親で焼失。後に、南光坊だけが再興。また、太平洋戦争の末期にも空襲で被災している。

 「坊」がつく寺院はこの南光坊だけ。

 川村驥山が昭和29年娘を伴い遍路の途中に南光坊の住職と出会い、奉納した菅笠があります。川村驥山は、芸術院賞を受けた書家。

 金比羅堂は、金比羅宮から分けた金比羅大権現を祀る堂です。


本尊真言・おん あびらうんけん ばざらだどばん
(なむ だいつうちしょうぶつ)

御詠歌・このところ 三島の夢の さめぬれば 別宮とても おなじ垂迹

五十六番札所 泰山寺

泰山寺(たいさんじ)

 弘仁6年(815年)弘法大師が氾濫していた蒼社川(村に伝えられる悪霊の祟りと考えられていた)に、堤防を築かせ、土砂加持(川の氾濫で亡くなった人の供養)の秘法を行った。満願日に空中に延命地蔵菩薩が現われ、地蔵菩薩像を本尊として安置・寺を開いた。


 大師が手植えの不忘の松が太子堂のそばにあります。
今は、切り株しか残ってませんが腰をかけると腰痛に霊験あらたからしいです。

 地蔵車もあります。これを回すと六道(地獄・餓鬼など衆生が背負う六つの迷界)輪廻の絆を断てるらしいです。本堂の斜め前辺りにあります。何気なくありますが、六道輪廻を断つって事は凄い事です。


本尊真言・おん かかかび さんまえい そわか

御詠歌・みな人の 詣りてやがて 泰山寺 来世の引導 たのみ置きつつ

五十七番札所 栄福寺

栄福寺(えいふくじ)

 嵯峨天皇の勅願によって弘法大師が弘仁年間(810年 - 824年)に海難防止を祈願して開基。

 昭和初期、足の不自由な少年が参拝すると治ったとの話が残っています。
その少年が乗っていた犬に引かせた箱車が奉納されています。

 余談ですが、納経帳には住職がが書いた本が売られていますが「サイン本」らしいです(汗)TVに出た時の新聞とかも貼ってありました。

 演仏堂は、変わった建物です。また、トイレがグッドデザイン賞受賞だそうです。

 200年前の九州からの遍路さんの納経帳が保存されています。

 ここは、山門がありませんでした。駐車場から歩いて直ぐにお寺に行けます。


本尊真言・おん あみりた ていせい からうん

御詠歌・この世には 弓矢を守る 八幡なり 来世は人を 救う弥陀仏


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